プロンポンの雑居ビル3階で、夜に巻き込まれる 【カラオケ&ちょっかい居酒屋 Choi Choi】で過ごした一晩の記録

最初に足を運んだのは、プロンポンに慣れてきた頃だった。フジスーパー1号店のソイを入り、「生そば あずま」の脇の階段を上がる。少しだけ人目を避けたような場所に、その店はある。

軽い気持ちで入ったが、想像よりも空気は濃かった。いわゆる静かなスナックとは違う。最初から、どこか巻き込まれるような夜だった。

場所の雰囲気と黒服の存在感

プロンポンの中心から少し入った通り。階段を上がるというだけで、少し気持ちが切り替わる。隠れているわけではないが、知っている人が来る店という印象だった。

入ってすぐに感じたのは、黒服の安定感。タイ語と日本語を自然に使い分ける。場の流れを見ながら、無理なく客をなじませていく。この存在があるだけで、初めてでも構えずにいられる。

店内の距離感

店は広くなく、カウンターとソファ席がいくつか。その分、空間に一体感があり、隣の席とも自然に視線が合う距離だ。

女の子たちは全体的に明るい。作った感じではなく、素のテンションに近い。会話も軽く、こちらを試すような感じがない。気づけば、こちらも同じ温度で話している。

ハッスルタイムの熱量

時間になると、空気が変わる。照明が落ち、音が一気に大きくなる。

さっきまで隣で笑っていた子が、急に別の顔になる。距離も一気に近くなる。

ただ、それが押しつけにはならない。あくまで店の流れとして自然に組み込まれている。見ているだけでも成立するし、乗るならそのまま流れに入るだけ。

カラオケとレディーボーイ

この店で印象に残ったのは、カラオケの時間だった。

最初は軽く一曲だけのつもりでマイクを持った。ところが隣の席からも声がかかり、気づけば全員で合唱のような空気になる。

その流れで、ひときわ盛り上げていたのがレディーボーイの子だった。選曲も絶妙で、日本の懐かしい曲をさらっと入れてくる。

正直、最初は少し距離を測っていた。ただ、一緒に歌っているうちに、その意識は自然と消えていった。

歌の合間に軽く茶化されて、周りも笑う。こちらもつられて笑ってしまう。

帰り道の感覚

一通り過ごして外に出る。階段を降りると、外の空気が少し静かに感じる。

さっきまでの賑やかさが嘘みたいだが、どこかでまだ続いている気もする。派手な夜だったはずなのに、妙に後味は軽い。

あの空間は、説明するより体感するほうが早い。そんな種類の店だと思う。